ショップ率?
工場溶接DBと現場溶接DBの比率の事を配管業界では「ショップ率(内作率)」と呼びます。
配管工事は大きく分けて、現場での取付け作業と工場での内作作業に分けられます。
配管工事数量が100DB(100インチダイヤ)有るとします。工場内作を70DB、現場取付けを30DBとすると、内作比率は70%となります。
つまり内作比率とは配管製作において何パーセントを工場で製作するかを表す数値なのです。
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工場製作率と工数の関係
ショップ率(内作率)によって工数は激変する リング数6,000、DB数10,000の配管工事の工数算 ...
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内作比率が高いと工事現場(フィールド)での溶接作業が少なくなるので、現地乗込み後の工程が短縮出来るものと考えられます。
配管工事の見積書を作成するうえで、人員の配置は以下のように考えます。
・工場内作 溶接工:配管工=1:2
・現場溶接 溶接工:配管工=1:3
ここで、配管工事の現場取付けにおいては

という疑問が沸くと思います。
【工場内作作業】
・配管材への罫書き
・配管材の切断
・溶接部周辺の磨き
・溶接部の開先加工
・配管材の仮付け
・配管材の溶接
【現場溶接作業】
・配管取付け位置の罫書き
・配管材の取付け部までの運搬(横持ち)や荷揚げ
・配管材の仮固定(ブラクリ)
・配管サポート取付け位置の罫書き
・配管サポート取付け部の磨き加工及び鉄筋探査
・配管の現場溶接部に合わせた配管の切断、ミガキ、開先加工、仮付け、溶接
・溶接用電源の引き回し、段取り替え
とまぁこんな感じで配管工事は工場内作より、現場取付けの方は手数が多く掛かるのです。
この考え方でプラント配管工事の積算を行い見積作成するということです。ということで、配管の実質的な内作比率は高い数値であるほど、現場の工期が短縮出来ます。
内作比率を上げる方法は別の機会にしますね。