【No.1~No.6】一般原論、電気・建築
【No.1】湿り空気に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 飽和湿り空気の相対湿度は100%である。
- 絶対湿度は、湿り空気中に含まれている乾き空気1kgに対する水蒸気の質量で示す。
- 飽和湿り空気の乾球温度と湿球温度は等しい。
- 湿り空気を加熱すると、その絶対湿度は下がる。
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解答④
湿り空気の温度のみが上がると、乾球温度と湿球温度は上がり、絶対湿度は変わらず、相対湿度は下がる。
【No.2】空気環境に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 室内の浮遊粉じんは、人体の呼吸器系に影響を及ぼす。
- 臭気は、空気汚染を示す指標の一つであり、臭気強度や臭気指数で表す。
- 居室の必要換気量は、一酸化炭素濃度の許容値に基づき算出する。
- ホルムアルデヒドの室内濃度が高くなると、目や呼吸器系を刺激し健康に影響を及ぼす。
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解答③
居室の必要換気量は、酸素供給が十分でない燃焼過程で発生する一酸化炭素による濃度に基づくのではなく建築基準法施工令第20条の2で定められている、居室内の人が通常活動することを想定した二酸化炭素濃度に対しての許容値に基づく。
【No.3】流体に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 全圧とは、静圧と位置圧の和をいう。
- 水の粘性係数は、空気の粘性係数より大きい。
- ピトー管は、流速の測定に用いられる。
- レイノルズ数が大きくなると、乱流になる。
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解答①
全圧(PT)は 、静圧(PS) と動圧(1/2×ρv^2)の和である。
【No.4】伝熱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 熱伝導とは、物体の内部において、温度の高い方から低い方に熱が伝わる現象をいう。
- 個体壁とこれに接する流体間の熱伝達量は、固定表面と流体の温度差に反比例する。
- 熱伝導率は材料固有のものであり、熱の伝わりやすさの度合いを示すものである。
- 熱は、低温の物体から高温の物体へ自然に移ることはない。
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解答②
ニュートンの冷却則により、熱伝達量は固体表面と流体の温度差に比例する。
【No.5】電気設備において「記号又は文字記号」と「名称」の組合せのうち、適当でないものはどれか。
- F―――――ヒューズ
- FEP―――波付硬質合成樹脂管
- VT――――計器用変圧器
- SC――――過負荷欠相継電器
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解答④
文字記号「SC」は電力用コンデンサ(Static Capacitor)を表す。
【No.6】コンクリート工事に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- 水セメント比が大きくなると、コンクリートの圧縮強度も大きくなる。
- コンクリートは、気温が高いと早く固まり、低いとゆっくり固まる。
- 梁の打継ぎは、せん断力の小さい梁中央付近に設ける。
- コンクリートを打ち込む場合、原則として横流しをしてはいけない。
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解答①
水セメント比とは、フレッシュコンクリートに含まれるセメントペースト(水とセメントを混ぜたもの)中のセメントに対する水の質量百分率で、その数値が大きくなるとコンクリートの圧縮強度は小さくなる。
【No.24~No.28】機器材料、設計図書
【No.24】飲料用給水タンクに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- FRP製パネルタンクには、FRPを表面材とし合成樹脂発泡体を心材としたサンドイッチ構造のものがある。
- ステンレス鋼鈑製パネルタンクは、タンク上部の気相部に塩素が滞留しやすいため耐食性に優れたステンレスを使用する。
- 鋼製タンク内面は、防食処理として一定の膜厚を形成したエポキシ樹脂等の樹脂系塗料を施す。
- 給水タンクのオーバーフロー管には、衛生上有害なものが入らないように、トラップを設ける。
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解答④
解説
①プラスチック製タンクは、ほとんどがガラス繊維で補強した、FRP製である。FRP製タンクは、軽量で施工性に富み、耐食性・耐候性に優れ衛生的。FRP製は、屋外に設置すると、日光によって内部に藻が生えたり、紫外線で劣化する欠点を有する。FRP製タンクは、結露防止のために、合成樹脂発泡体を芯材として、両表面をFRPで挟んだサンドイッチ構造とする。
②ステンレス鋼鈑製タンクには、一体型とパネル形があるが、パネル形が多く使われる。ステンレス製はさびにくく強度が大きいというメリットがある反面、加工性が鋼板製に比べ劣るというデメリットもある。ステンレス鋼鈑製パネルタンクは、タンク上部の気相部には塩素が溜まりやすいため、ステンレス製は、耐酸性に優れた好材料である。
③鋼板製タンクの水槽内上部の気相部で使用するボルト・ナット・補強材は、塩素ガスによる腐食防止のため、合成ゴムや合成樹脂で被覆した部材を使用する。タンク内面でも同様に腐食の可能性があるため、樹脂系塗装も効果が期待できる。
④オーバーフロー管および排水管の管端はおのおの間接排水とし、オーバーフロー管の末端には虫などの衛生上有害なものが入らないように防虫網を設ける。なお、オーバーフロー管にはトラップを設けてはならない。
【No.25】保温材に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- JIS規格では、ホルムアルデヒド放散量に応じた等級区分が示されている。
- グラスウール保温材は、ポリスチレンフォーム保温材に比べて、高温域で使用できる。
- ロックウール保温材は、耐火性に優れ、配管等の防火区画の貫通部等に使用される。
- ポリスチレンフォーム保温材は、人造鉱物繊維保温材である。
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解答④
解説
①表を参照

②表を参照

③、②の表を参照。
④ポリスチレンフォーム保温材は、発砲プラスチック保温材で完全な独立気泡体の製品で透湿抵抗があり、防露、保冷用として使われている。人工鉱物繊維保温材はロックウール保温材、グラスウール保温材のことである。
【No.26】配管材料及び配管附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- Y形ストレーナーは、円筒形のスクリーンを流路に対して45度傾けた構造で、横引きの配管では、上部にスクリーンを引き抜く。
- 銅管は、肉厚によりK、L及びMタイプに分類される。
- 弁を中間開度にして流量調整を行う場合には、玉形弁とバタフライ弁は適しているが、ボール弁と仕切弁は適していない。
- 水道用硬質ポリ塩化ビニル管の種類には、VPとHIVPがある。
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解答①
解説
①Y形ストレーナーは円筒形のスクリーンを流路に対して45度傾けた構造で、下部にスクリーンを引き抜くための空間を設ける必要があり、下部のカバーを外す際、ストレーナー内の流体が流れ落ちるので流体受けが必要になる。
②銅管は、肉厚の大きい順に、K,L,Mの3タイプがあり、通常はMタイプを使用する。
③表を参照

④水道用硬質ポリ塩化ビニル管は、使用圧力 0.75 MPaの水道配管に用いられ、VPとHIVPがあり、水圧試験値は 4.0 MPa。VPは、低温になるに従って、衝撃強さが低下する。HIVPは、低温時での衝撃強さを強化した管で、衝撃強さが要求されるところでは、HIVPを使用する。
【No.27】ダクトに関する記述のうち、適当でないものはどれか。
- エルボの内側半径は、円形ダクトではダクトの直径の1/2以上とする。
- ダクトの断面を拡大や縮小する場合、拡大角度及び縮小角度ともに45度以内とする。
- 案内羽根(ガイドベーン)は、直角エルボ等に設け、圧力損失を低減する。
- 共板フランジ用ガスケットは、弾力性のあるものを使用する。
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解答②
解説
①円形ダクトのエルボ部分の寸法は、プレス加工のベンド形エルボの場合、ダクトの直径をD、エルボの内側の半径をRとすれば、R ≧ (1/2)・Dとする。口径の大きいときに使われる多節エルボ(えび形)の場合は、R ≧ D とする。
②ダクトの拡大・縮小では、拡大のほうが空気の渦やはく離が生じやすく圧力損失が大きい。拡大部は15度以下、縮小部は30度以下とする。
③長方形ダクトのエルボは、内側半径が小さいと乱流を生じて、圧力損失や大きな騒音を起こす可能性がある。エルボの内側半径はダクト幅の1/2 以上とする。それができないときは、案内羽根付きエルボとし、案内羽根は1~3枚設け、羽根の板厚はダクトの板厚と同じとする。エルボが直角エルボとなるときは、数枚の案内羽根を設ける。案内羽根には、薄形と厚形があり、直角部の寸法取りが変わる。案内羽根の半径は、半の位置と枚数の位置決定図があるので、それを参考にする。
長方形ダクトの長辺をW、短辺をHとすれば、次のように案内羽根を設ける。
羽根枚数N N=6×(H/W)-1
羽根間隔A A=H/(N+1)
④共板フランジ工法は、ダクトの端部を折り曲げて形成した共板フランジを、コーナー金具、フランジ押さえ金具を使い、4隅のボルト・ナットで接続する工法。フランジ部分のボルト締めが4隅だけなので、空気漏れが起きないように、適切なガスケットを選定する。
【No.28】「設備機器」と「設計図書に記載する項目」の組合せのうち、適当でないものはどれか。
- 全熱交換器―――――――全熱交換効率
- 揚水ポンプ―――――――呼び番号
- ユニット形空気調和機――有効加湿量
- 冷却塔―――――――――騒音値
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解答②
解説
①全熱交換器の設計仕様の記載事項は次の通り。
型式、種別、風量、熱交換効率、面風速、初期抵抗、電動機、台数。
②揚水ポンプの設計仕様の記載事項は次の通り。
吸込口径、揚水量、揚程、電動機、基礎種別、防振材種類、振動絶縁効率、台数
揚水ポンプの仕様に呼び番号はない。呼び番号が仕様に必要な機器は、送風機である。
③ユニット形空気調和機の設計仕様の記載事項は次の通り。
形式、冷却能力、加熱能力、列数、加湿形式、有効加湿量、風量、機外静圧、コイル空気出入口温度、冷温水量、冷温水出入口温度、冷温水損失水頭、コイル通過風速、電動機、基礎種別、台数
④冷却塔の設計仕様の記載事項は次の通り。
形式、冷却能力、冷却水量、冷却出入口温度、外気湿球温度、電動機台数、許容騒音量