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サイト管理人

全国各地のプラント配管工事に携わること約30年、配管工事の見積もり、積算、現場監督業務に長年従事。製鉄所、製油所、化学薬品工場、原子力発電所、火力発電所と多数のサイトにて溶接配管工事を施工してきました。
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数ある流体の中でも最も取り扱いが難しい部類に入る「フッ化水素酸(HF)」、いわゆるフッ酸です。この流体は、万が一漏洩すれば人体に致命的な損傷を与え、設備の腐食スピードも条件次第で跳ね上がるという、非常に厄介な性質を持っています。 正しい知識と、規格に基づいた厳格な設計・施工があれば、この「暴れ馬」を安全に制御することは十分に可能です。 フッ化水素酸(HF)配管の特殊性と腐食メカニズム フッ酸配管の設計を理解する上で、まず知っておかなければならないのが「フッ化鉄(FeF2)被膜」の存在です。 高濃度のフッ酸 ...
「フェノール」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか? プラスチックの原料、消毒剤、あるいは「石炭酸」という古めかしい名前かもしれません。しかし、我々プラントエンジニアにとってのフェノールは、一瞬の油断も許されない「静かな殺し屋」です。 フェノールは、皮膚に付着しても痛みを感じにくい特性があります。しかし、そのまま皮膚から吸収されると中枢神経や腎臓に深刻なダメージを与え、最悪の場合は死に至る。 さらに、少し温度が下がれば配管内でカチカチに固まってしまう。この「扱いづらさ」をいかに設計と施工で克服するか。 今 ...
プラントの構内を縦横無尽に走る配管。その中を流れる流体には、それぞれ「格付け」があると言っても過言ではありません。 ユーティリティの代表格である蒸気の中でも、発電用タービンや大型のコンプレッサー駆動用タービンへと送り込まれる「過熱蒸気」は、間違いなく「特級」の扱いを受けるべき存在です。 飽和蒸気が持つ湿り気を一切排除し、さらに温度を積み増したその姿は、目に見えないほど透明でありながら、莫大なエネルギー(エクセギ)を内包しています。 しかし、その高いエネルギーゆえに、一度扱いを誤れば設備に致命的なダメージを ...
プラントの構内を歩けば、至る所で「湯気」を目にすることでしょう。それらを生み出しているのは、多くの場合、プロセス加熱の主役である「飽和蒸気」です。実際の製造プロセスにおいて「熱を運ぶ仕事」を黙々とこなしているのは、この飽和蒸気という「一級」の流体です。 飽和蒸気は、水が沸騰して気体になったばかりの状態であり、圧力と温度が一対一で対応するという非常に扱いやすい特性を持っています。しかし、その「扱いやすさ」に甘んじて基本を疎かにすると、加熱不良やウォーターハンマーといったトラブルを招き、プラントの安定稼働を根 ...
プラントの至る所から立ち上がる白い湯気。かつて、それは「運転の証」として見過ごされてきました。しかし、カーボンニュートラルが叫ばれる現代において、大気放出される蒸気は、そのまま「捨てられた利益」を意味します。 高圧の蒸気プロセスで仕事を終えたドレン(凝縮水)は、依然として高いエネルギーを保持しています。この高温ドレンを低圧の環境に開放した際、圧力の低下に伴って一部が再び蒸気へと姿を変えます。これが「フラッシュ蒸気」です。 「特選」と銘打ったのは、これが本来捨てるはずの廃熱から生まれる、いわば「無料のエネル ...
プラントの巨大な塔槽類や複雑な配管群。それらが厳しい冬の寒さの中でも、あるいは高粘度の流体を扱っていても、何事もなかったかのように動き続けられるのはなぜでしょうか。 それは、プラントの隅々にまで「熱」を届ける低圧蒸気と、それに付随するスチームトレースという「毛細血管」が正常に機能しているからです。 タービンを回す過熱蒸気が「エリート」なら、低圧蒸気は現場を支える「実務家」です。派手な音を立てることはありませんが、ひとたびこの系統がトラブルを起こせば、配管は凍結し、計器は誤作動を起こし、プラント全体の機能が ...
本記事は、ガソリン等揮発性流体の貯槽である「浮屋根式タンク(FRT)」に関する設計・施工の要諦を解説します。 液面追従による蒸発損失抑制のメカニズム、シール部周辺が防爆の「ゾーン1」に判定される論理的背景に加え、寒冷地における雨水排水ドレン管の凍結閉塞に起因する屋根沈没リスクと、それを防ぐスチームトレースの設計基準を網羅しました。 定検や新設工事に携わる監督員や設計担当者の実務に直結する内容です。 浮屋根式タンク(FRT)の基本構造と蒸発損失抑制メカニズム 揮発性の高い液体(ガソリン、原油、ナフサなど)を ...
ナフサなど静電気着火リスクが極めて高い流体の貯槽において、内部浮屋根式タンク(CFRT)の採用は不可欠な安全対策です。 本記事では、固定屋根による外部環境からの保護と、浮屋根による液面露出低減がもたらす爆発雰囲気抑制の相乗効果を論理的に解説します。 また、配管設計における厳格な流速制限や緩和管の仕様、JIS B 8501やAPI 650等の関連規格に基づく設計要件、さらに定検工事におけるガスフリーや内部洗浄時の急所まで、施工管理と設計に直結する技術情報を網羅します。 ナフサ貯槽における静電気リスクとCFR ...
本記事では、プラントのメジャー定検工事や新設工事に参入する監督員や設計担当者に向けて、汎用タンク(コーンルーフ・ドームルーフ)の設計基準および防爆対策の勘所を網羅的に解説します。 タンク内部の液面上空間(ゾーン0)に対する不活性ガスパージを用いたゾーン1への変更条件や、ガスベント開口部からの離隔距離(1.5m等)の算定ロジックを提示します。 さらに、付帯する配管仕様や設計条件、定検工事における安全・品質管理の急所についても詳細に解説し、現場の実務に直結する知識を提供します。 汎用タンクの屋根形状の比較と適 ...
夜間や休日のトラブル対応時、「正規のガスケット在庫がない!」という冷や汗が出るような経験、皆さんにもあるのではないでしょうか。 そんな時、現場でささやかれる悪魔の誘惑が「とりあえず、もっと性能が良いやつを入れておけば大丈夫だろう」という考え方です。 確かに、スペックダウン(下位互換)は論外ですが、スペックアップ(上位互換)なら万事解決かと言えば、実はそこに大きな落とし穴があります。 今回は、JIS/JPI規格の観点から、緊急時の「代用」に関する技術的リスクと、正しい判断基準について説明します。 鉄則は「図 ...