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令和5年度 前期試験問題|解答|詳細解説

【No.1~No.6】一般原論、電気・建築

6問中6問解答(必須)

 

【No.1】次の指標のうち、空気環境と関係のないものはどれか。

  1. 平均放射温度
  2. 予想平均申告(PMV)
  3. 浮遊物質(SS)
  4. 不快指数

解答③

公共用水域の水質汚濁に関わる環境基準の内で、水質に対して「排水基準を定める省令」に浮遊物質(SS)の許容限度は200mg/ℓ(日間平均150)と定められている。

【No.2】水に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  1. 1気圧のもとで水の密度は、0℃のときに最大となる。
  2. 1気圧のとき、水に対する空気の溶解度は、温度の上昇とともに減少する。
  3. 1気圧のもとで1kgの水の温度を1℃上昇させるために必要な熱量は、約4.2kJである。
  4. 1気圧のとき、沸点は約100℃であるが、気圧が下がると沸点も下がる。

解答①

水の密度は温度の上昇に従って減少するが、1気圧における最大密度は約4℃のときである。4℃以下は容積が増加し、0℃で氷になると、その容積は液体の場合の約10%増しになる。

【No.3】流体に関する用語の組合せのうち、関係のないものはどれか。

  1. 粘性係数―――――――――――摩擦応力
  2. パスカルの原理――――――――圧力
  3. ベンチュリー管――――――――流量計測
  4. ダルシー・ワイスバッハの式――表面張力

解答④

ダルシー・ワイスバッハの式は圧力損失を表すものであり、表面張力とは関係がない。

【No.4】熱に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  1. 気体を断熱圧縮すると温度は上がる。
  2. 温度変化を伴わず、相変化するときに必要な熱は顕熱である。
  3. 相変化には、融解、凝固、気化、液化、昇華等がある。
  4. 熱伝導率は、一般的に、気体は小さく、金属は大きい。

解答②

個体から液体に、液体から気体に、また個体から直ちに気体に、物体がその状態を変えるのに必要な熱を潜熱といい、温度変化を伴わない状態変化のみに費やされる熱量をいう。また、物体の温度を上昇させるために使われる熱を顕熱という。

【No.5】電気設備に関する「機器又は方式」と「特徴」の組合せのうち、適当でないものはどれか。

  1. 全電圧始動方式 ―――――― 始動時のトルクを制御できる
  2. 3Eリレー ――――――――― 回路の反相を保護できる
  3. 進相コンデンサ ―――――― 回路の力率を改善できる
  4. スターデルタ始動方式 ――― 始動時の電流を抑制できる

解答①

かご形誘導電動機の始動方式で全電圧始動の場合、始動電流が定格電流の5~8倍で電源系に著しい電圧降下を発生させたり、始動トルクが制御されない状態で始動させたりして、同一電源系統の他の機器の誤動作などを発生させる。

【No.6】鉄筋コンクリート造の建築物の鉄筋に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  1. 鉄筋相互のあきの最小寸法は、鉄筋の強度によって決まる。
  2. 帯筋は、柱のせん断力に対する補強筋である。
  3. 鉄筋の折曲げ加工は、鋼材の品質が劣化しないよう常温で行う。
  4. 鉄筋の継手は、1か所に集中させず相互にずらして設ける。

解答①

鉄筋のあきは、コンクリートが密実に充填され、鉄筋とコンクリートの間の付着による力の伝達が十分行われるために必要な最小値が定められている。「鉄筋の呼び名の1.5倍」、「粗骨材最大寸法の1.25倍」、「25mm」の3つのうちの大きいものとされている。

 

 

【No.24~No.28】機器材料、設計図書

5問中5問解答(必須)

 

【No.24】設備機器に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  1. 大便器、小便器、洗面器等の衛生器具には、陶器以外にも、ほうろう、ステンレス、プラスチック等のものがある。
  2. インバータ方式のパッケージ形空気調和機は、電源の周波数を変えることで電動機の回転数を変化させ、冷暖房能力を制御する。
  3. 温水ボイラーの容量は、定格出力〔W〕で表す。
  4. 遠心ポンプの特性曲線では、吐出し量の増加に伴い全揚程も増加する。

解答④

解説

①大便器、小便器、洗面器等の水受け容器は、衛生陶器というように陶器が多かったが、プラスチックやステンレスなどいろいろな材料が増えている。

②パッケージ形空気調和機の速度制御には、インバータ方式が使われてる。インバータ制御方式は、インバータで電源周波数を変えて、電動機の回転数を変化させ、圧縮機の回転数制御を行い、冷暖房能力を制御する。

③ボイラーの容量は、一般的に、最大連続負荷での熱出力を定格出力とし、単位を[W]あるいは[kW]で表す。蒸気ボイラーの場合は、蒸発量で示し、[kg/h]あるいは[t/h]で表すことが多い。

④遠心ポンプは、吐出し量が0のときの全揚程が最大で、吐出し量の増加に伴い減少する右下がりの曲線となる。


【No.25】水中モーターポンプに関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  1. 水中モーターポンプの乾式は、水が内部に浸入しないよう空気又はその他の気体を充満密封したものである。
  2. 汚水や厨房排水のような浮遊物質を含む排水槽では、電極棒により自動運転する。
  3. 羽根車の種類は、一般的に、オープン形とクローズ形に分類される。
  4. 汚物用水中モーターポンプは、浄化槽への流入水等、固形物も含んだ水を排出するためのポンプである。

解答②

解説

①水中ポンプに使用されるモーターは、ポンプとモーターが一体の構造で、モーターが、絶縁・構造で水中で使えるようになっている。型式には、水中形、乾式、油封式、キャンド式がある。乾式は、外部の水が内部に侵入しないように、空気かその他の気体で充満密封された構造である。モーター寿命は、密封構造に左右され、長寿命品は製作できず、汚水や汚物のポンプとして使用される。

②排水用水中モーターポンプの運転は、排水槽に電極棒またはフロートスイッチにより自動運転する。なお、フロートスイッチは、汚水および厨房排水のような浮遊物質を含む排水槽に用いる

③オープン形羽根車は、吸込側の側板がない羽根車で、水中ポンプはほとんどがこの形式となっている。クローズ形羽根車は、吸込側の側板と羽根車を一体化した形式となっている。

④汚物用水中モーターポンプは、固形物を含んだ汚水のような水を排出するポンプで、ポンプ口径が50 mm以上で、ポンプ口径 50 mmで、20 mmの球形固形物を通過させる。

【No.26】配管材料及び配管附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  1. 水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管のうちSGP−VDは、配管用炭素鋼鋼管(黒)の内面と外面に硬質ポリ塩化ビニルをライニングしたものである。
  2. ストレーナーは、配管中のゴミ等を取り除き、弁類や機器類の損傷を防ぐ目的で使用される。
  3. 一般配管用ステンレス鋼鋼管は、給水、給湯、冷温水、冷却水等に使用される。
  4. ボール弁は、逆流を防止する弁であり、流体の流れ方向を一定に保つことができる。

解答④

解説

①水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管の種類は、次の表のようになる。

②ストレーナーは、配管中の鉄くずやゴミなどを取り除き、配管に接続される弁類や機器類への損傷を防止するために設ける。ストレーナーは、Y形、U形、V形、T形の種類があり、いずれも金網でゴミなどをろ過するため、ろ過したゴミは定期的に除去する必要がある。

③一般配管用ステンレス鋼管(SUS-TPD)は、給水・給湯・排水・冷温水・冷却水・蒸気環水などの一般配管用で、SUU-304,315,316の3種がある。

逆止弁は、流体を一方向にのみ流し、流水の背圧によって逆流を防止する弁でチャッキ弁とも呼ばれる、ボール弁はコックと同じような機構で、ハンドルを回転することによりボールが回転し、開閉を行うものである


【No.27】ダクト及びダクト附属品に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

  1. シーリングディフューザーは、誘引作用が大きく、気流拡散に優れている。
  2. ユニバーサル形吹出口は、羽根が垂直のV形、水平のH形、垂直・水平のVH形等がある。
  3. ノズル形吹出口は気流の到達距離が長く、大空間の壁面吹出口や天井面吹出口として使用される。
  4. 吹出口とダクトの接続には、たわみ継手を使用する。

解答④

解説

①シーリングディフューザー形吹出口は、複数枚のコーンで多層の空気が吹出されるため、非常に大きな誘引作用があり、大きな誘引作用によって吹出気流と室内空気が良く混合し、気流拡散も優れていることから、吹出空気速度を小さくできる。

②ユニバーサル形吹出口は、格子形吹出口とも言い、羽根を縦方向(V)、横方向(H)、縦横方向(VHやHV)に格子状に取付けたものである。

③ノズル形吹出口は、発生騒音が小さく、吹出風速を大きくできるため、到達距離が長く、行動や会議室のような大空間の空調に適している。

④シーリングディフューザー形およびパン形吹出口の場合のダクト接続は、ボックス、羽子板またはフレキシブルダクトによって行われる。たわみ継手は、空気調和機、送風機などとダクトまたはチャンバーを接続する場合に、振動の伝播を防止するために使用する。

【No.28】「設備機器」と「設計図書に記載する項目」の組合せのうち、適当でないものはどれか。

  1. ボイラー ―――― 最高使用圧力
  2. 吸収冷温水機 ―― 冷却水量
  3. 空気清浄装置 ―― 騒音値
  4. 換気扇 ――――― 羽根径

解答③

解説

①ボイラーの設計図書記載項目は、形式・定格出力・最高使用圧力・温水出口温度・燃料種・燃料消費量・制御方式などとなっている。

②吸収冷温水機の設計図書記載項目は、兵式・冷凍能力・冷水量・冷水出口温度・冷却水量・冷水入口温度・加熱能力・温水出入口温度・燃料種・燃料消費量などとなっている。

③空気清浄装置(エアフィルター)の仕様の記載項目には、形式、初期粒子捕捉率、初期圧力損失、試験粉じん保持量などあるが、騒音値の項目はない

④換気扇の仕様は、開口寸法・羽根(形式と径)・風量・消費電力などとなっている。